BLOG ブログ

冬の暖房効率を改善!冬でも暖かい家づくりのポイントとは

2025.11.26 - 家づくりのこと

冬の寒さが厳しくなるにつれ、家の中でどれだけ暖かく過ごせるかは、日々の快適さと家計の両方に大きく影響します。
「暖房を入れてもすぐ寒くなる」「設定温度を上げてもなかなか暖まらない」と感じる場合、その原因の多くは住宅自体の断熱性や気密性にあります。
こうした問題は、家づくりの段階で性能をしっかり確保することで根本から解決できます。
最近では、断熱性能や耐震性能の高い住宅が増えており、「冬もエアコン1台で家中が暖かい」という暮らしが実現しやすくなっています。
今回は、暖房効率を高め、光熱費を抑えながら快適に冬を過ごすための家づくりと暮らし方のポイントをご紹介します。

冬の暖房効率を最大化するための家づくりのポイント

冬を快適に過ごすためには、暖房器具に頼るだけでなく、住宅自体の断熱性能と気密性能を高めることが大切です。
構造・窓・断熱材・換気性能などをバランス良く設計することで、暖房費を抑えながら安定した室温を保つ「省エネ住宅」を実現できます。

高断熱・高気密設計で「逃がさない家」をつくる

冬の暖房効率を左右する最大のポイントは「断熱」と「気密」です。
外壁や屋根、床にしっかりと断熱材を施工し、サッシには樹脂フレームやLow-E複層ガラス、あるいはトリプルガラスを採用すると、外気との熱交換を最小限に抑えられます。
このような設計により、室温変化が小さく、暖房を止めても温かさが長く続く「魔法瓶のような家」が実現します。
さらに、隙間の少ない高気密施工(例えばC値1.0㎠/㎡以下)を目指すことで、冷気の侵入を抑え、暖房負荷を30〜50%程度減らすことも可能です。

窓・サッシの選定で体感温度を変える

家の中で最も熱が逃げやすいのは窓です。
樹脂サッシとLow-E複層ガラス、あるいはトリプルガラスを採用することで、従来のアルミサッシと比べて窓からの熱損失を6〜7割ほど減らすことができます。
また、窓の方角に合わせてガラスの種類を使い分けることで、冬の日射を上手に取り込み、自然な暖かさを得られます。

床・壁・基礎からの冷気を防ぐ構造設計

冬の冷え込みは床下や壁を通じて室内に伝わります。
ベタ基礎構造と床下断熱を組み合わせることで、地面からの冷気を防ぎ、足元から快適な環境を保てます。
さらに、ラグや断熱マットをプラスすれば、体感温度をより高める効果も期待できます。

暖房の使い方で効率を高めるポイント

家の性能を活かしながら、日々の暖房の使い方を工夫することで、さらに快適さと省エネ効果を高められます。

全館空調・サーキュレーターで空気を循環させる

高気密住宅では、暖気が天井にこもりやすいため、サーキュレーターや全館空調システムを利用して空気を循環させるのが効果的です。
これにより、部屋全体の温度ムラを減らし、設定温度を1〜2℃下げても快適さを維持できます。
結果として、暖房エネルギーを5〜10%程度削減することも可能です。

エアコン・暖房機器の性能を最大限に引き出す

高性能な住宅では、エアコン1台でも十分に家全体を暖められることがあります。
設定温度は20℃前後を目安にし、省エネモードを活用することで消費電力を抑えられます。
また、フィルターの定期清掃を忘れずに行うことで、暖房効率の低下を防ぎましょう。
汚れたフィルターは、性能を最大で20%も落とす場合があります。

断熱性能を活かす暮らし方の工夫

住宅性能を十分に活かすには、日常の過ごし方にも工夫が必要です。
日中は南向きの窓から日射を取り入れ、夜は厚手のカーテンで放熱を防ぐ。
換気の際は、計画換気システムを上手に利用して、熱を逃がさずに空気を入れ替えると良いでしょう。
こうした小さな積み重ねが、省エネで快適な暮らしにつながります。

まとめ

快適で省エネな冬の住まいを実現するには、「断熱」「気密」「換気」の3つをバランス良く設計することが重要です。
例えば、断熱等性能等級6クラスや耐震等級3クラスの高性能住宅では、従来の住宅と比べて暖房費を30〜50%削減できるケースもあります。
また、設備や建材の性能だけでなく、暮らし方や暖房機器の使い方を工夫することで、さらにその効果を高めることができます。
「住宅性能 × 暮らし方」を意識して、快適で経済的な冬を過ごしましょう。

  • HOME
  • BLOG
  • 冬の暖房効率を改善!冬でも暖かい家づくりのポイントとは