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高齢者のヒートショック予防対策とそれにかかる費用とは?

2025.10.06 - 家づくりのこと

寒い季節、高齢者の間で深刻な問題となるヒートショック。
急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす可能性があるため、日頃から予防対策を講じる必要があります。
今回は、自宅で手軽にできるヒートショック予防対策を具体的にご紹介します。

高齢者のヒートショック予防対策

浴室暖房で急激な温度変化を防ぐ

浴室はヒートショックのリスクが高い場所です。
入浴前に浴室全体を暖めておくことで、脱衣所との温度差を少なくし、急激な温度変化による血圧の変動を防ぐことができます。
浴室暖房は、入浴前の暖房だけでなく、入浴後も体を冷やさないために有効です。
様々なタイプの浴室暖房が市販されているため、ご自宅の浴室の構造や予算に合わせて最適なものを選ぶことをお勧めします。
例えば、天井に設置するタイプ、壁掛けタイプなどがあり、それぞれ暖房能力や機能が異なります。
設置工事が必要なタイプもあれば、比較的簡単に取り付けられるタイプもありますので、事前に確認が必要です。
また、暖房のタイマー機能を活用し、入浴前に自動的に暖房が作動するように設定しておけば、より効率的な温度管理が可能です。

脱衣所暖房で寒暖差を軽減する

浴室と脱衣所の温度差も、ヒートショックの大きな要因となります。
脱衣所暖房を設置し、浴室と脱衣所の温度差を極力小さくすることで、入浴前後における温度変化を緩やかにすることができます。
暖房器具としては、電気ファンヒーターやオイルヒーターなどが手軽に利用できます。
床が冷えるのが気になる場合は、床暖房マットなどを併用するのも有効です。
これらの暖房器具は、比較的安価で購入でき、設置も容易なため、手軽に導入できます。
ただし、電気代については、使用頻度や器具の種類によって大きく異なるため、事前に確認し、予算に合ったものを選ぶことが重要です。

トイレ暖房も効果的

トイレは、浴室ほど注目されませんが、ヒートショックのリスクが潜む場所です。
特に冬場、トイレは冷え込みやすく、急激な温度変化を引き起こしやすい場所です。
トイレ暖房を設置することで、トイレ利用時の温度変化を緩和し、ヒートショックの予防に役立ちます。
便座暖房機能付きのトイレに交換するのも一つの方法です。
その他、小型のトイレ用暖房器具も販売されていますので、トイレの広さや好みに合わせて選ぶことができます。

湯温とシャワー温度を調整する

入浴時の湯温とシャワー温度も重要です。
熱すぎるお湯は血圧を急激に上昇させるため、40度前後のお湯を使用することを推奨します。
また、シャワーを使う際は、温度変化が急激にならないよう、徐々に温度を上げていくようにしましょう。
温度調節機能付きのシャワーヘッドを使用するのも一つの方法です。
また、入浴時間は長すぎると体が冷えてしまうため、短時間で済ませるように心がけましょう。

ヒートショック予防にかかる費用は?

暖房器具の費用

浴室暖房、脱衣所暖房、トイレ暖房など、それぞれの暖房器具の費用は、機種や機能によって大きく異なります。
数千円から数十万円まで幅があります。
事前に各メーカーのウェブサイトなどで価格を比較検討し、予算に合ったものを選ぶことが大切です。
また、設置工事が必要な場合は、別途工事費用がかかります。

床材変更費用

ヒートショック対策として、浴室や脱衣所の床材を断熱性の高いものに変更するのも有効です。
床材の変更費用は、使用する材料や施工面積によって異なりますが、数万円から数十万円程度かかる場合があります。

窓断熱リフォーム費用

窓からの冷気もヒートショックの一因となります。
窓を断熱性の高いものに取り替えることで、室温を維持しやすくなり、ヒートショックのリスクを低減できます。
窓断熱リフォームの費用は、窓の種類や大きさ、施工範囲によって大きく異なりますが、数十万円から数百万円程度かかる場合があります。

高齢者向け住宅改修助成制度

高齢者の住宅改修費用の一部を助成する制度が、各自治体で実施されています。
ヒートショック予防のための住宅改修についても、助成金の対象となる場合があります。
各自治体のホームページなどで、詳細を確認しましょう。

まとめ

高齢者のヒートショック予防には、浴室・脱衣所・トイレの温度管理が重要です。
浴室暖房、脱衣所暖房、トイレ暖房の設置、湯温・シャワー温度の調整、そして床材や窓の断熱リフォームなどが有効です。
費用はかかる場合がありますが、高齢者向け住宅改修助成制度などを活用することで負担を軽減できる可能性もあります。
これらの対策を適切に組み合わせることで、安全で快適な生活を送ることができるでしょう。

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