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HEAT20グレードとエアコン台数・最適な選び方とは?

2025.06.08 - 家づくりのこと

新築住宅を検討中の方にとって、快適な住まいを実現するための重要な要素の一つに「空調」があります。
特に、近年注目されている高気密高断熱住宅では、エアコンの台数と性能が快適性や省エネルギー性に大きく影響します。
適切なエアコン台数を計画することで、光熱費の削減やヒートショック対策にも繋がります。
そこで今回はHEAT20グレードを参考に、快適な住まいづくりのためのエアコン計画について考えてみましょう。

 

HEAT20グレードとエアコン台数

 

グレード別最適台数の目安

 

HEAT20グレードはG1、G2、G3の3段階で、数字が大きいほど高断熱・高気密性能を示します。
G3グレードの住宅であれば、適切な換気システムと間取りを計画することで、1台のエアコンで冷暖房が可能なケースもあります。
しかし、G1グレードの住宅では、複数台のエアコンが必要となる可能性が高いです。
具体的な台数は、延べ床面積、間取り、地域気候、そして家の気密性能(C値)によって大きく変動します。
C値が低いほど気密性が高く、エアコン1台で済む可能性が高まります。

 

断熱性能とエアコンの関係

 

断熱性能は、室温を維持するために必要なエネルギー量に直接影響します。
高断熱住宅では、少ないエネルギーで快適な室温を保つことができるため、エアコンの能力を小さく、または台数を少なくすることが可能です。
HEAT20のグレードが高いほど断熱性能が高く、エアコン1台で済む可能性が高くなります。

 

気密性能とエアコンの関係

 

気密性能は、家の隙間をどれだけ少なくできるかを示す指標です。
気密性能が高い住宅では、冷暖房効率が向上し、エアコンの能力を最大限に活かすことができます。
C値が低いほど気密性が高く、エアコン1台でも効率的に冷暖房できます。

 

地域気候の影響

 

地域気候は、冷暖房に必要なエネルギー量に大きな影響を与えます。
寒冷地では、高性能なエアコンや複数台のエアコンが必要となる場合が多いです。
一方、温暖地では、エアコンの能力を抑えることが可能です。

 

間取りとエアコン配置

 

間取りは、エアコンの効率に影響を与えます。
吹き抜けや広い空間がある場合、エアコンの能力が不足したり、温度ムラが生じやすくなります。
エアコンの設置位置や台数を計画する際には、間取りを考慮することが重要です。

 

全館空調システムの選択肢

 

近年、高断熱・高気密住宅と相性の良い「全館空調システム」が注目されています。
全館空調とは、1台または少数の大型空調機器で、家全体の冷暖房と換気を一括管理するシステムです。
高性能住宅(特にHEAT20 G2・G3グレード以上)で全館空調を採用すると、次のようなメリットがあります。

・室内全体の温度差が少ない(ヒートショック防止)
・各部屋にエアコンを設置する必要がないため、内装がすっきりする
・省エネ性能をさらに高めやすい
・換気システムと連動させることで空気の質も安定する

ただし、初期費用やメンテナンス費用は一般的な個別エアコン設置よりも高くなる傾向があります。
また、家全体の断熱・気密性能が十分でないと、全館空調の効果が発揮されにくいため、計画段階での設計と性能確認が重要です。

 

快適な住まいづくりのためのエアコン計画

 

換気システムの重要性

 

高気密高断熱住宅では、適切な換気が不可欠です。
熱交換型換気システムを採用することで、室内の空気を効率的に換気しながら、冷暖房効率を維持できます。

 

エアコン選びのポイント

 

エアコンを選ぶ際には、家の断熱性能、気密性能、延べ床面積、地域気候などを考慮する必要があります。
適切な能力のエアコンを選ぶことで、省エネルギー性と快適性を両立できます。

 

設置場所の検討

 

エアコンの設置場所も重要です。
風の流れを考慮し、効率的に冷暖房できる場所を選びましょう。
吹き抜けや広い空間がある場合は、複数箇所に設置する、またはサーキュレーターなどを併用するなどの工夫が必要です。

 

費用対効果のバランス

 

エアコンの台数や能力を増やすことで快適性は向上しますが、初期費用やランニングコストも増加します。
費用対効果を考慮し、最適な計画を立てましょう。

 

将来的な拡張性

 

将来的な家族構成の変化やライフスタイルの変化を考慮し、エアコンの増設や交換が容易な計画を立てることも重要です。

 

まとめ

 

高気密高断熱住宅におけるエアコン計画は、HEAT20グレード、C値、延べ床面積、間取り、地域気候などを総合的に考慮する必要があります。
適切なエアコン台数と能力を選択することで、省エネルギー性と快適性を両立した住まいを実現できます。
換気システムの選定も重要であり、熱交換型換気システムの導入が推奨されます。
費用対効果を考慮した上で、将来的な拡張性も視野に入れた計画を立てることが、快適な住まいづくりの鍵となります。
当社ではお客様が心地よく家とともに歩めるよう、全力でサポートいたします。
住宅購入をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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